「削除する」

去年のこの時期、映画感想を卒論代わりにしたためた後に
アカウント削除のページと睨めっこしながら、どうしてもどうしても消すことが出来なかったことを思い出せば
降谷さんや佐藤さんは本当につよいな、と思う朝、2024年の春……。


思い出ごと消えるわけじゃないし忘れるつもりもないとはいえ、
それまでどんな気持ちで彼らのメールを残して見返したりしてたのかを考えると、簡単ではなかったでしょう、削除するってさ……。
ボタンをタップするだけっていう動作とは不釣り合いなほどに……なあ……。


てか今更だけど同じドアをくぐれたら、あのときの降谷さんや佐藤さんだったりするかもしれない……。
景光ではないなって思ってたけど、そうかこっち側か……あ〜〜。

いやあの曲ラスサビの“どうか 元気で”を降谷さんの方が言うのはわたしの心臓がしぬが……。
でも……元気でやってるか?って……語りかけてるんだもんな……あのひと…………………………………。


人は10代半ばで聞いてた曲が一生好きらしいが
マジあの頃聞いてたばんぷの曲を永遠にイメソンにしてる気がするな……。


でもな〜〜捨ててはないんだよな……降谷さん……。

幼なじみや同期たちの思い出ごと人間性も捨てて忘れて、この国を守るという機能に徹することができたなら
まだその方が楽だったかもしれないけど
でもそうはしなかったのがあのひとのつよさだからな……。


私は『個』を捨てて『全』を取るタイプに心を奪われがちだし。
己を捨ててでもバケモノになってでも何かを守りたかったり成し遂げたかったひとたちに対して
「あなたは人間なんだ」と言うのは違うんじゃないか(でもそんなあなたに対して出来ることは何だろうか)とずっと考えてるおたくなんですが。

何か降谷さんはまた新しいタイプだなあというか。
お仕事に命を賭けながらも己の人生も捨ててないどころかわりと楽しんで生きとる降谷さん、惚れ惚れしちゃうしすくわれるよな 、私が……。


だからって崇め奉りたいわけじゃないし、偶像化して宗教にしたくはないんだよなとも思うおたく。
最近アイドルを初めてフルで聞いて膝から崩れ落ちそうになったおたく。

押し付けはせず盲目にもならず、在るがままを尊重できたならいいんだけど な〜〜…………。


2022年で時が止まったままのおたくなんて捨て置いて、降谷さんはこれからもガンガン進んでいってほしいよ。
立ち止まらずに前を向くあなたにちっとも感情移入できなくて、本当に良かった。